No:19_キャバ嬢を辞めてフラワーコーディネーター、お花屋さんに転職する。
洋の東西を問わず女の子に花の名前をつけるというのは鉄板です。名前には流行りが存在しますが、大昔から人類は女の子の名前に花の名前を付けてきました。
ステレオタイプな女性のイメージかもしれないですが、お花が好きという女性は多いでしょう。
そういった人類に普遍的に愛されてきた「花」を扱う仕事がフラワーコーディネーターという仕事です。
実のところフラワーコーディネーターという名称は具体的な定義がなされていません。それこそ、生花店であったり、フラワーアーティストだったり、様々な呼び方があります。
また、プリザーブドフラワーやフラワーアレンジメントや生け花など、一口に「花」を言っても様々な種類があり、それぞれ奥が深いです。極めるには、何か1つに絞り込んで打ち込むことが必要になってくるでしょう。
しかし、「花」を使用してお客様に喜んでいただく、という基本コンセプトはどの仕事でも同じです。
このブログの基本コンセプトは、キャバ嬢・水商売女子が50歳・60歳になっても、楽しく活躍する方法です。
生きていくために嫌で嫌で仕方がない仕事をするのではなく、どうせなら自分が好きな仕事、楽しいと思える仕事で活躍したほうが、パフォーマンス高く働くことができるでしょう。
お花が好きな女性は多いかと思います。そのため、フラワーコーディネーターという仕事をやってみたいという人も多いのではないでしょうか。
今回はこのフラワーコーディネーターという仕事について考察していきましょう。
■フラワーコーディネーターの仕事の基本戦略
フラワーコーディネーターという仕事は、他のビジネスと同様、付加価値付けのバリューチェーンに落とし込むことができます。すなわち、以下の3点です。
- 仕入れ
※お花を仕入れる。通常は青果市場から仕入れる。農場・生産者から直接仕入れるというやり方は、このビジネスではあまりうまく行かないと思われる。※後述
- 加工
※多くの場合、「花束」に加工する必要がある。お客様のふわっとした要望をヒアリングし、そのイメージを予算の範囲内で具現化する。
- 販売
※自店舗に買いに来てくれるのを待つ方法もあるが、積極的な営業方法も存在する。どんな時にお花を買うだろうか。そのペルソナをイメージすることが重要だ。
他の多くのビジネスと同じように、花に関する勉強は非常に重要だ。これは避けては通れません。
しかし、本ブログで扱うのは、本質的にそれを扱う人の人柄であり、コミュ力であり、傾聴力といった人間力で勝負することができる、いわゆる人間力のウェイトの高いビジネスです。
ナイトワークの世界でトレーニングされたキャバ嬢の基本スキルを使い活躍していくための考察を練っていきます。
■お花の仕入れ。流通業の現状。
市場・仲卸・問屋など、間に入る人を通してしまうと、どうしても価格が高くなります。仲卸業というのは、保険業の果たす役割もしていますが、仲卸業の役割は年々減ってきています。
以下はそのことを端的に示す新聞の記事です。
だが、日本で最もよく知られた卸売市場である築地も、取扱量は年々減少している。2016年の水産物の取扱量は40万9866トンで、06年(57万2617トン)に比べて28%も減っているのだ。
理由はいろいろとありますが、1つには流通システムの発達と、それに伴う経路の変化をあげることができるでしょう。
水産物の場合、大手スーパーは漁港から直接仕入れる方向に進んでいます。そのほうが間に人が入らない分安く、スピードも速くお客様のところに届けることができるからです。
技術の革新によって、従来必須だったものが必須ではなくなる、ということはよくあります。
しかし、生花の場合、この流れが加速しにくい理由がいくつか存在します。例えば、花束というものは、特定の花だけで作るパターンだけでなく、複数の花を組み合わせて作るパターンが相当数あるからです。
花束を創る際、特定の花だけ花束にすることは難しいです。薔薇とかチューリップ等ぐらいでしょうか。
また、花束に入れる花は、お客様の好みを反映させるということに重きが置かれています。
魚などの水産物と異なり、一度に多数の種類が必要でなため、用途に応じた複雑な「一品物」である必然性がフラワー業界には存在します。
どんなものでも、大量生産による市場化は避けては通れませんが、生花業界はアレンジメントのマーケットにターゲットを絞ることができるので、コモディティ化しにくい力学が働きます。
フラワーアレンジメントの世界は機械化・大量生産化が難しいビジネスと言えます。
※フラワー業界でも、胡蝶蘭の専門販売などのジャンルは生産者からの直接販売が主流になっていくかもしれません。アレンジメントの価値が発揮しにくいからです。
■お花の加工
ナイトワーカーのスキル発揮場所としてお勧めしたいのがここです。
お花というものは、自分使いようから、贈り物用まで、多種多様な使用用途が存在し、その全てが一品物です。そして、通常、お客様はお花に詳しくありません。
具体的に考えてみましょう。
中学校の卒業式、ブラスバンド部の女子がお世話になった顧問の先生(女性)に花束を贈りたいといって、貴方に依頼してきた。予算は3,000円。
さて、フラワーコーディネーターである貴方は、その顧問の先生が本当に喜ぶ花束を作ることができるだろうか。
そのためには、そのブラスバンド部の女子から、その先生の情報、部活の思い出、楽しかったこと、頑張ったこと等、様々な想いを引き出す必要がある。
クライアント本人も気が付いていない「ふわっとしたイメージ」を言語化して引き出し、お客様が喜ぶように具現化するのがプロの仕事です。
フラワーコーディネートのプロである貴方は、その限られた情報を元に、その人向けにカスタマイズされた最高の1品を創り上げる必要があります。これは機械化が極めて難しいジャンルであり、確実に価値が発揮できるビジネスです。
そして、ナイトワーカーとして培った傾聴力・コミュ力・共感力といったスキルを最大限に活用することができます。ナイトワーカーのネクストキャリアとして非常に有望であり、非常にやりがいのある仕事です。
■お花の販売
自分使い用のマーケットももちろん存在しますが、お花は送り物市場としても非常に有効な商材です。
まず、様々なアレンジメントが可能なため、前述の通り工夫が入る要素が大きい業界です。さらに場所も選びません。入院している人への送り物にできるのは、基本的にはお花と果物だけだ。その果物も糖尿病などの疾患がある人にはイマイチでしょう。
つまり、お花の売り先というのは、工夫次第で色々とあるということです。マーケットは広大なのです。
貴方のビジネスを認めてもらう先としてシナジーがあるのは、開業などをサポートするコンサル士業の方だったり、芸能関係の人です。
このようなビジネスをしている人は、ビジネスとして祝い花を送る需要が高いです。つまり、大切なお客様に対して、最高のお花をプレゼントするビジネス上の必然性があります。
もちろん、貴方の実力を認めてもらうまでの道は非常に大変ですが、だからこそ、貴方のプロフェッショナリティを活かすことができます。
上から目線と思われる方もいらっしゃるかもしれないんが、このブログでは甘いこと、楽なことは書かないつもりです。それは、読む人を騙すことで、一所懸命頑張っているプロの方に失礼な行為で、結局は悪い結果にしかならないと思います。
正しい方法で一生懸命やりさえすれば、必ず世の中は評価してくれます。
そのためには、自分自身のスキルの棚卸と、自分自身が世の中に対してどのような価値を創造しているのかを把握すること、そして、その価値を喜んでくれる人を探すことです。
マーケットの反応は残酷だが、正しく貢献すれば正しく評価してくれます。そういう意味でこの世界は素晴らしいのです。