No:22_キャバ嬢を辞めて日本語学校の先生に転職する。
小学生、中学生だった時に、外国人の先生に英語を教わったことがある人も多いと思います。それと同じように、外国の人に日本語を教えることが日本語学校の先生の仕事です。
しかし、日本語を教えるだけが日本語学校の先生の仕事ではありません。
今後、日本のグローバル化は確実にどんどん加速していきます。留学生だけでなく、日本で暮らす外国の人、または海外の人に日本を発信し、日本のグローバル化を日本語というツールを使って推進していくことが日本語講師の仕事になってくるでしょう。
また、日本語の先生というと、英語が必須なのでは?と考える人も多いと思いますが、そうではありません。なぜなら、日本語を学びたいというニーズは、中国であったり、インドネシアであったり、ロシアやフランス語圏など、英語を母語としない人達も多く存在するからです。
もちろん、国際ビジネス語としての立ち位置は英語の独り勝ちになっていくとは思います。なので、英語でのコミュニケーションが取れるということには、一定レベルの価値は存在するでしょう。しかし、いわゆる日本語学校の先生が持つべきグローバリズムとは、ビジネスパーソンのそれとは異なります。
日本語の先生の仕事の本質は、皆さんが小中学校の時に教わった外国人の英語の先生の仕事と同じです。
自分が小中学生だった時を思い出してほしのですが、覚えたてのタドタドしい英語で外国の人とコミュニケーションがとれた時、とても嬉しかったと思います。
その達成感を生徒さんに伝えることが、優れた日本語講師の条件でしょう。
もちろん、日本語検定合格のために、日本語の文法を教えたりするということも日本語講師の重要な仕事です。しかし、本ブログで繰り返し言及しているように、スキルアップのために必要な知識自体はビデオやEラーニングでも十分です。
人間が介在する価値。この価値を最大限に高めていくことが、今後のビジネスシーンで重要なことであり、AIや機械に負けない価値を発揮し続けるための戦略を立てることが、全ての働く人に必要なことです。
ナイトワークの仕事は日本語を用いた仕事ではありますが、その本質は、日本語を用いたコミュニケーション体験を提供する仕事です。
お客様は何故キャバクラに来るのか。それは、体験を求めているからです。そして、キャバクラという体験型ビジネスで学べたスキルをスライド活用していくことが、ナイトワーカーの転職には非常に有効と言えます。
今回は、キャバ嬢がそのスキルを活用して、日本語の先生になるキャリアを考察していきましょう。
■日本語学校の先生になるには。
日本語学校の先生は、いわゆる国家資格ではありません。つまり自分は日本語学校の先生です。と言ってしまえば日本語学校の先生になることができます。
参考:
しかし、一般的には各種の民間資格を取得することが必要でしょう。さすがに「できます」といってなることができる仕事ありませn。しかし、資格自体の難しさは現実的なレベルです。このブログで見てきた他の仕事と同じように、本気になって取り組めば十分資格取得をすることは可能です。
重要なのが、資格それ自体ではなく、資格を取得した後の実力次第である仕事こそ、新卒ではないが地頭とコミュニケーション力が高いナイトワーカーがキャバ嬢を辞めた後のネクストキャリアとして有望な仕事であると言えます。
そして、日本語学校の先生という仕事は、グローバル化が進む日本の未来に向けて確実に必要とされる仕事で、そういう意味で非常にやりがいのある仕事と言えます。
■日本語の先生はどれぐらい儲かるか。
結論を言うと、あまり儲かりません。これは、会社の経営者が過剰に給与を貰っているというような、会社の問題とは異ります。
どの学校であっても、日本語学校というのは、先生あたりの生徒数が法律で決まっているからです。(※先生1人あたり、生徒20人程度)
給与上限額の公式
生徒の学費 × 生徒の人数 ≧ 先生の給与
生徒の授業料、即ち客単価を上げる方法がありえますが、生徒の多くはいわゆる途上国から来た留学生のため、客単価を上げるという手段は難しいでしょう。
儲かる/儲からないという軸で見た場合、日本語学校の先生という仕事はあまりお勧めできません。
例えば、ある先生からの直接聞いた話なのですが、東日本大震災の直後、地震の無い国から来た留学生が不安にならないように、「いつでも学校に来ていいよ。」という風に、夜通し学校を開けていたそうです。
これを校長先生をはじめ、ほとんどの先生たちが自主的に行っていたとのことですから、労働時間という点では非常に厳しい仕事であると言えます。
もちろん、こういった働き方は労働法的に非常に問題があります。しかし、不安で眠れない夜を過ごす留学生・外国の人のために、日本人を代表して貢献をしていくという高いモチベーションがある人達が非常に多いということはわかります。
やがて、世界中で活躍する外国の若者達に対して、できることを全て行う。
もちろん私は、ブラック労働・搾取労働・違法労働には断固反対の立場です。しかし、自己の成長や、その他、何らかの目標のために寝る間を惜しんで努力することはよいことだと思います。Work As Lifeは健全である限り有益です。
■日本語学校の先生のその次
もちろん、稼ぐ方法が無いわけではありません。その代表的な例が、外国人雇用のコンサルタントやグローバルチームのコーディネーターになることです。
そして、この外国人雇用コンサルタントというキャリアにおいても、夜の世界で習得したスキルを活かすことができます。
少子高齢化の解決の糸口が見えない日本国は、これから高齢者の社会保障費の負担によって、豊かな国ではなくなります。選挙で政治家を選んでいる以上、いちばん人口数の多い高齢者の社会保障費を削ることは難しいからです。
日本国が、この状況を何とかするためには、現時点で存在する方法は以下の方法しか存在しません。
- 機械化・AI化
- シングルマザー等の現在では活躍していない労働力の活用
- 外国人労働力の招聘
これらは、それぞれ1つだけ、というものではなく、3つをミックスしていく必要があるでしょう。
確かに、もはや、日本はお金が稼げる国ではありません。しかし、暮らしやすさといった点において、日本は素晴らしい点がいくつもあります。
社会主義(的な運営をする)国には存在しない言論の自由や、テロの問題などで、アメリカやEUが優秀な外国人に対して門戸を開かなくなってきているといことも暮らしやすさという点で追い風です。
外国人労働者の招聘は、安い賃金で奴隷労働をさせるために呼ぶのではありません。そもそも、日本はお金を稼げる国ではないのです。
だからこそ、優秀な外国の人に、暮らしやすい、働きやすい、そういう環境を提供していくことが各企業に求められ、そのための知恵・ノウハウというものが必要とされます。
このビジネスの場合、先ほどの、給与が安い問題をクリアできることができる。事実、そういったコンサルティングを行っている元日本語学校の先生という人は多く存在します。
日本語学校の先生というポジションでは法律の制限により高い給与を得ることはできないが、工夫次第で高い給与を得ることは十分に可能です。
■まとめ
日本語学校の先生という仕事は、本質的にはホスピタリティーの仕事であり、夜の仕事で必要とされる傾聴力や共感力がコアな仕事の1つです。
相手が、留学生・外国人に代わるだけ。これを大したことない。と思える人にとっては、非常に面白い仕事で、夜の世界で生きてきた人には、カルチャーギャップに負けない精神的なタスネフを身に着けている人も多いでしょう。
日本に来ていただいている外国の人に、日本で安心して活躍できる環境を提供していく、楽しく活躍してもらうことが日本語学校の先生の仕事の本質でもあります。
夜の世界で、楽しい時間を提供することに取り組んできたナイトワーカーにとって、非常にシナジーのある仕事です。
今後、世界では優秀な人材の獲得競争がますます進んでいくことになります。
そして、その時に日本は世界から選ばれる国になっていく必要があります。難しいくはあるが、十分に可能です。
何故なら、日本には貴方がいるからです。