No:36_キャバ嬢を辞めたい時は飛んでも大丈夫なの?
結論から言いますと、今のキャバクラを飛んでしまっても大丈夫です。しかし、人生からは飛んではいけません。
人生の岐路に立ったときは、それぞれの選択肢でのメリットとデメリットを考えることが重要です。そしてメリットがデメリットを上回っているのならば、メリットが大きいほうを選ぶべきです。
もちろん、過去エントリのトピのように人間には現状維持バイアスがあるので、どのような選択肢であっても「選択する」ことは難しい場合があります。
生きていく上で、何より大切なことは、楽しく充実した人生を過ごすことです。楽しく、充実した人生を過ごす際に必要だと思ったのなら、キャバクラを飛ぶということも選択肢としては考慮すべきです。
もちろん、退職は円満に行ったほうがよいです。そのため、飛ぶということはベストな選択肢とは言えないでしょう。しかし、時と場合によっては、キャバクラを飛ぶという選択肢が正しい場合もあります。
今回は、飛んでしまうことについて考察していきましょう。
※飛ぶ
突然お店に出勤しなくなること。
■人生において、絶対に避けるべきこととは?
まず、前提なのですが、人生において避けるべきことの1位はなんでしょうか。それは、当たり前ですが【死ぬ】ことです。
死んでしまっては人生の目的である、楽しい人生、充実した人生を過ごすことはできません。
そのため、今のナイトワークを続けると【死ぬ】のでしたら、何はともかく、飛ぶべきです。死んでしまっては元も子もありません。
もちろん、これはナイトワーク、というよりも普通の仕事に限った話です。人生においては死ぬというリスクを背負ってでもやるべきことは存在します。
個々人の価値観によって異なりますが、例えば公(おおやけ)のため仕事でしたら、死ぬかもしれない仕事であっても行うという選択肢はありえます。
災害救助や他の人の命の為などで、警察や消防や自衛隊の人が公のために命を懸けて仕事をするという例は存在するでしょう。もちろん、そういった仕事をする際には、安全に対して最大限の配慮を行った上でのことではあります。
公(おおやけ)の為の仕事には命を懸けて行うパターンは確かに存在します。
しかし、誤解を恐れずに言えば、しょせんはナイトワーク、所詮は営利企業です。他の全ての仕事と同じく命を懸けてまで行うことではありません。
つまり、夜職で働きながら体を壊す、健康を害す、ハラスメントで精神を病む、ようなことがあるならば、飛ぶということは選択肢に入れて全く問題がありません。
夜の仕事に限ったことではありませんが、ガチなブラック企業で働くと、本当に精神や肉体を病んで死にます。
私はお医者さんではないので、以下は医学的根拠は無いのですが、精神は肉体とつながっており、過度なプレッシャーをかけ続けられると、精神が病み、そして肉体が病みます。
傷害的なことでなくても、怒鳴られ続けたり、精神的い耐え難い苦痛が長く続くと、体のあちこちに症状がでます。ちょっとした擦り傷がいつまでも治らないなど、肉体的なダメージになる場合もあることでしょう。
精神的に追いつめられると、冷静な判断ができなくなり、自殺しか考えられなくなってしまうこともあります。
また、もし、うつ病に罹患してしまうと、完治までの間、再発の可能性を常に考慮しながら働かなくてはならないので、労働者としての市場価値は大きく棄損してしまうことでしょう。
心と体に不健全なダメージがかかるような職場ならば、飛ぶということも考慮に入れる必要があります。
■キャバを飛ぶとお店に迷惑がかかるのでは?
もちろん、キャバ嬢が飛ぶとお店にとっては大きな迷惑がかかります。そのため、キャバ嬢を辞める時は円満退社をするほうがよいです。
しかし、お店にとっては、従業員が突然働けなくなることは想定しておくべきことです。要するに、仮に飛んだのではなくとも、交通事故や急病などで突然従業員が稼働できなくなるということは、経営者として想定しておかなくてはならない話だからです。
経営者としてはそういったリスクを想定しておかなくてはなりません。経営者は責任者であり、責任者は責任を取るために存在します。従業員は責任者ではないので、そういった心配をする必要はありません。
■キャバを飛んでしまうと、辞める際の手続きとかが大変なのでは?
もちろん、飛んでしまうと、そのお店に再び顔を出すことは難しいでしょう。その場合、困るのは離職票と退職証明書、そして、給与明細や領収書など納税に関する書類の問題です。
1:離職票
※失業給付金を受ける際にハローワークから提出を求められる書類。
2:退職証明書
※次の仕事を行う際、入社先に提出が求められる場合がある書類。
3:給与明細、領収書
※確定申告や納税の際などに必要。
これらの書類が無い場合、次の仕事を行う際や、空白期間を生きていく際に何かと不便になります。もちろん、離職票や退職証明書は従業員として雇用されていればの話であって、業務委託契約などの契約形態で働いていた場合はその限りではありません。
しかし、これらの書類は雇用主が従業員に対して(要求があった場合)渡さなくてはならないものです。手紙やメールでお店に依頼した後、意図的に無視されるようでしたら、ハローワークに相談してみましょう。ケースバイケースですが、代行もしていただける可能性がありますし、何らかの相談には必ず乗っていただけます。
※自治体や担当者によって対応が異なる可能性があります。
■避けるべきことは何か?
キャバ嬢を辞める際に避けるべきことは、大した理由もなく飛ぶことです。
大した理由も無く飛んでしまうと2つの意味で自分自身のビジネスパーソンにとしての市場価値が下がってしまうからです。
1つは、自分自身がすぐに逃げる人になってしまうこと、そしてもう1つは、周囲からの信頼です。
昼職でも夜職でも、嫌なことは解決する必要があります。嫌なことから逃げてしまう人は人材としての市場価値が低くなります。
また、人生の課題に対して逃げ続けていると、いつか死という形でしか解決できなくなります。それは解決ではありません。
もちろん、今まで考察したように、精神的、肉体的に追い詰められ、健康上の危険、命の危険があるようでしたら全く問題はありません。それは非常に大きな理由です。
しかし、特に大したことが無いにも関わらず飛ぶことは、自分自身の成長と、周囲に対しての影響から大きなデメリットがあります。
■最後に、人生において2番目に避けるべきこととは?
人生において、一番避けるべきことは死ぬことです。精神と肉体に死の危険、死の恐怖がある場合は、何が何でも逃げるべきです。その意味ではキャバクラを飛ぶことは問題はありません。
では、2番目に避けるべきことは何でしょうか?
それは、不戦敗です。緩慢な死とも言えるでしょう。
嫌だ嫌だと思いながらキャバ嬢を続けること、辞めなくちゃと思いながらキャバ嬢を続けることは、ある意味、人生の課題から飛んでいると言えます。ゆっくり、じわじわと死に向かって進んでいる、いわゆる緩慢な死です。
緩慢な死を避けるために、行動することには、現状維持バイアスを克服する必要があります。しかし、現状維持バイアスを克服するには大きなパワーが必要なため、多くの人は、行動せずに現状に不平や不満を感じながら緩慢な死に向かって進んでいきます。
良くない状況が何もしないで改善することはあり得ません。今の状況を良くない状況と感じているならば、思い切って行動する必要があります。
つまり、夜職を辞めようと思った際、一番避けることは、直接的な死、すなわち精神や肉体を病むことです。この状況の場合は、とにかく、その状況からの脱出を考えましょう。円満退社がベストですが、飛んでしまっても問題ありません。
そして、次に避けるべきは、夜の仕事を辞めようと決めたにも関わらず、現状維持を続けてしまうことです。その行為は直接的な死ではありませんが、緩慢な死にむかって確実に進んでいます。
もちろん、夜の仕事も昼の仕事も、本質的には同じです。昼職と同様に学べることは多く、キャリアの一つであると言えます。しかし、夜職であれ、昼職であれ、辞めると決めたにも関わらず、自分に対して何らかの後出し理由をつけて、行動を起こさないことは、広い意味で肉体・精神の死です。
何もしないこと、すなわち不戦敗は、広義では死と同じです。
どんな場合でも、死ぬこと以外はかすり傷です、ぜひ、より幸せで充実した人生を過ごすため、やろうと思ったことをあきらめずに、現状維持バイアスを超えていきましょう。
円満退社は重要ですが、死ぬことを避けるためならば、飛ぶことは全く問題ありません。