No:33_キャバ嬢を辞めたいが、店長に引き留められる時はどうするの?
働く人にとって、一番大切なのは、自分の人生を楽しく生きることです。もし、今の人生があまり楽しくなくて、その原因が今の仕事にあるのだとしたら転職をすることは全く問題はありません。
会社や組織の目指す方向と自分の目指す方向にズレが発生するのは、よくあることです。
もちろん、単なる逃げではなく、考えた上での結論であることが必要です。
そして、従業員である自身にとって、会社の進んでいる方向を変えることは基本的にできません。そういった時に従業員が取る選択として転職というのは寧ろ当然のことです。
夜の仕事も、本質的には昼の仕事と違いはありません。自分自身が夜の仕事をしていて、何となく閉塞感、充実していない毎日が続くとしたら、夜職を辞めるタイミングなのかもしれません。
しかし、いざ、夜の仕事を辞めようと思っても、店長やお店の人に引き留められ辞めることができない。ということはよくあります。
これも、昼の仕事と同じです。退職の相談に行ったら引き留められてしまい、辞めることができなかった。という話は別段珍しくありません。
良くないのは、そこで会社側から説得されて、本当は辞めようと決断したにも関わらず、惰性で夜職を続けてしまうことです。
いわゆる、仕事に対して責任感がある人ほど、引き留められると、つい決断が鈍るという傾向が強いと言えるでしょう。
もちろん、仕事に対して責任感が強い人だからこそ、お店の人は退職を止めたいということではありますが。
しかし、現在、仕事に対して閉塞感を持っており、人生に対する充実感が無く、その原因が今の仕事にあり、現在の仕事を続けながら解決することができないのならば、現状を変える必要があります。
今回は、キャバ嬢を辞めたいが、店長やお店の人に引き留められ、辞められない。という場合、水商売女子が、今よりも充実した人生を過ごすためにどうすればよいかを考察していきたいと思います。
■現状維持バイアスを克服する。
まず、認識しておきたいのは、現在続けていることを変えるということは、物凄くパワーが必要だということです。
心理学の用語ですが、人間には現状維持バイアスというものが存在し、「現在」行っていることを変えることに猛烈な拒否反応を起こします。
仕事の話ではないですが、例えば恋人と別れようと思っていても、つい何となく惰性で付き合い続けてしまうということはないでしょうか。そういった心理的傾向のことを現状維持バイアスと言います。
現状を変えるには、現状維持バイアスを超えなくてはなりません。それに必要なことは自己確認です。
つまり、キャバ嬢を辞めようと思ったら、「自分は本当にキャバ嬢を辞めたいのか」ということを再度確認することが必要になってきます。
ここが不十分ですと、現状維持バイアスを超えることが難しいでしょう。
夜の世界、それ自体にいいも悪いもなく、また、夜の世界では学べることも多く存在します。続けるのか、辞めるのか、を明確にしておかなければなりません。
もし、辞めようと思うならな、辞めたい、という迷いの無い決断が必要です。決断は行動にパワーを与えてくれます。
そして、行動に対して、矛盾の無い理由を確認することで、決意と覚悟が固まり現状維持バイアスを超えることができるようになります。
■キャバ嬢を辞めるためには自分の上司に辞めますと言う。
実は、キャバ嬢を辞めることは非常に簡単です。電話でも出勤時の対面でもメールでも構いませんので、以下の文章をそのままお伝えしましょう
私、〇〇は一身上の都合で〇月〇日をもって退職します。
※日付は14日以後。
しかし、重要なのは円満退社をすることです。一方的に退職をしますということは、円満退社にならない可能性が上がるのでお勧めはしません。
自分の意志をはっきりと伝えることは大切ですが、退職は円満にしなくてはなりません。
また、もしここで、損害賠償請求するぞ!というような法律の話になった場合は速やかに弁護士の先生に相談しましょう。
お店との契約が有期雇用契約だったり、業務委託契約だったりする場合は本当に損害賠償が発生する場合があります。
詳しくはケースバイケースでの法律の話なので、ここで無責任なことは書けないのですが、現実問題として本当に損害賠償請求が成立するケースはほとんど無いはずなので、特段心配をする必要はありません。
後段の弁護士先生に相談するパート。を確認してください。
法律の話は法律の専門家に依頼するべきです。
このブログでの繰り返しの話になるのですが、夜の世界で学べることは多いです。そのためキャバ嬢を辞める場合には、自分を育ててくれた夜の世界への感謝を忘れてはなりません。
人によってはいい思い出が無い場合もあるかと思いますが、悪い思い出であっても、それを通じて学べたことはあったはずです。というよりも、どのような出来事からでも学ぶことができる人が人材の市場価値は高いです。
是非、今回の記事から、キャバ嬢を辞める際のお店との交渉においても、いろいろと学びとって、自身の市場価値を上げる参考にしてみてください。
■「辞めます」というためのパワーを貯める
前述の通り、人間には現状維持バイアスがあるため「辞めます」と言うことには多くのパワーが必要です。そして、多くのパワーを貯めるためには、そのパワーを阻害するものを無くす必要があります。
そのために、役に立つのは、次の仕事を決めておくことです。
人間、次が決まっていない、将来の見通しが立たない状態というのは不安になります。だからこそ、その不安を取り除く必要があり、そのためには、次の仕事を決めておくことが大切です。
夜の世界で学べることは色々とあり、その中には昼職で活かすことができるスキルも多く存在します。もし、キャバ嬢を辞めて昼職に行こうと思ったら、まずは先に昼職で内定を取っておくことが大切です。
もちろん、夜職で働きながら昼職の転職活動をすることは体力的にも非常に大変です。しかし、ここはやるしかありません。そして、働きながら転職活動をするということ自体は、夜職の人であれ、昼職の人であれ、皆がやっていることです。
私自身、夜勤の仕事をしながら、昼の仕事への転職活動をしていたことがありますが、体力的に非常に大変でした。
睡眠時間の少ない日が数ヶ月も続きましたが、現状を変えるためには、転職しかないと考え継続し、無事、より楽しく、充実した日々を手に入れることができました。
大切なのは、やると決めたことを継続することです。ぜひ、現状維持バイアスに負けず頑張っていきましょう。
■ピンチの時に逃げない人材が市場価値の高い人材
この話も繰り返しですが、働くうえで大切なのは、会社組織からの評価ではなく、市場、すなわちマーケットからの評価です。そして、マーケットからの評価が高い人材の一つにピンチの時に逃げない人材というものがあります。
大企業の偉い人であれ、失敗を部下のせいにして責任逃れをしている上司に価値はありません。重要なのは、自分が起こした事態に対して、自分で責任を取り、逃げずに行動をすることです。
そのため、大変かもしれませんが、退職の手続きは自分で行う必要があります。なぜなら、昼職で活躍できる人間というのは大変なことでも逃げずに自分でできる人間だからです。
突然飛ぶ人材は、ピンチの時に逃げる人材として人材価値は非常に低くなってしまいます。辞めますと言うとは非常にストレスのかかる行為です。しかし、このストレスを乗り越えることで、市場価値は大きく上がり、昼職で活躍していく上での大きな自信に繋がります。
「辞めます」と店長さんに言うことは、非常に大変なことです。しかし、それを自分でやることが大きな自信になります。壁は超えられる人の前にしか現れません。ぜひ、挑戦してみましょう。
■一人では手に負えない場合。
自分で自分の自尊心を削ぐことをするのは良くないことです。
昼職に転職する際も、夜でキャバ嬢として学んだことや、キャバ嬢であった自分に対して、決して悪口を言ってはいけません。それは、今までお世話になったお店の人や同僚、ひいては自分自身に対して悪口を言っていることと同じです。
夜の世界で学んだことを活かしてネクストキャリアで活躍する。通常でしたら、夜のお店の人も、この目標は応援してくれることと思います。悪いことではないので、自分を育ててくれた夜の世界への感謝と共に、堂々とした態度で臨みましょう。
しかし、世の中には、今のことだけを考えて動いていたり、物事を論理的に考えられない人がいることも事実です。また、反社会勢力が絡んでいたり、労働契約が特殊な場合なども存在する可能性もあります。
威嚇や恐怖やよくわからない理論によって、どうしても辞めさせてくれない場合もあるかもしれません。こういった場合は一人で何とかすることは非常に難しいでしょう。
その時に、だれかに手伝ってもらうことは全く問題ありません。
具体的には、弁護士の先生です。弁護士の先生も仕事なので、実際に相談するとお金がかかってしまいます。しかし、相談の前段階としての見積りの依頼ならば、お金はかからないこともあります。
これこれ、こういう相談をしたいのですが、幾らかかりますか?という質問でしたら、見積りの依頼ですので、相談ではありません。
また、自治体などが無料での法律相談を実施している場合もあり、その場合は自治体が費用を持ってくれる場合もあります。
そのほか、NPO団体などの助けを借りるのもよいかもしれません。
つまり、お金をかけずに行う方法はあるということです。まずは、調べて、行動するということが突破口になります。
■キャバ嬢を辞める相談をしてはいけない相手。
もちろん、相談してはいけない人がいます。それは、お店の人と同僚のキャバ嬢です。
お店の人に相談した場合、その話は100%店長に行きます。
店長に伝わった場合、店長はほぼ確実に引き留めに来ることでしょう。引き留めに来ない場合もあるかもしれませんが、それはそれで、自分自身がみじめになります。つまり、お店の人に相談するメリットがそもそもありません。
同僚の人も同様です。深刻な相談を受けてしまった場合、対応に困るでしょう。また、ビジネスの問題なので、従業員として店長に報告をする必要もあります。
結果的に辞めなかった場合、お騒がせな人、つまり狼少年的な立ち位置になってしまい、職場に居ずらくなってしまいます。同僚のキャバ嬢に相談するメリットもそもそも存在しません。
中学や高校の時、部活を辞める辞める言っていた人はいなかったでしょうか?それと同じような目で周囲から見られます。
人生に対する相談は問題ありませんが、退職の相談はお店の関係者に言うことはメリットがありません。
夜のお店という現状に対し、夜職を辞めるという意志を固めたら、確実にやりきることが大切です。
■店長に引き留められ、辞められない場合のまとめ
現代において、どのような会社でも退職は普通の事です。当事者にとっては大きな決断ですが、お店はあくまで経営のプロです。
経営のプロにとっては、人材が退職するということは、当然のように想定しておかなくてはならないリスクの一つです。
経営者にとって従業員の退職は、キャリアアップのためのポジティブな退職以外にも、医療や身内の看護・介護などは当然に考えておかなくてはならないことです。
経営者としては、想定の範囲内ですので、そこに遠慮は不要です。
むしろ、ポジティブな退職を応援することは、成長できる夜のお店としてよい評判が発生し、貴方のような責任感のある素晴らしいキャストが沢山働いてくれる良い店に発展をしていくことでしょう。
もちろん、お店を困らせるという幼稚な理由のために従業員が退職することは絶対にいけません。しかし、大人が真剣に考えた上でのポジティブな理由での退職は本質的に応援されるべきものです。
お店や夜の世界への感謝の気持ちは大切ですが、深刻にならずに粛々と実行していきましょう。
夜の世界での現状に閉塞感を感じる自分がいて、より充実した人生を送るために昼職への転職が必要だとしたら、ぜひ、行動してみましょう。
ポジティブで前向きな行動は、社会が応援してくれます。